Shining Arcsの選手と引退後を考えた

セミナーの様子

先日、NTT コミュニケーションズのラグビーチーム(Shining Arcs)にて

会社を辞めた経緯と経験についてお話する機会がありました。

会社を離れたあとも古巣に帰ってきて

自分の経験をチームに還元できるというのは

本当にありがたく、光栄なことでした。

アークス浦安パーク外観

この日は平日。

午前の練習を終えて、昼食をとった後の選手たちが集まってきてくれました。

■ 転職を決断した経緯

■ NTT Comを離れて得たもの、失ったもの

■ 会社を離れて苦労したこと

■ 新しい会社で経験したこと

なんかをお話しさせてもらいました。

セミナーの様子

終わった後に質疑応答があったり、

選手と個別で話をする機会があったんですが、

やっぱりキャリアについて悩んでいる選手は少なからずいます。

終わった後に何人かの選手とじっくり話ができたので

僕自身も改めて考えるきっかけになりました。

Shining Arcsでは、社員選手は全て、総務・人事・労務といったバックオフィス系の業務を担当しています。

僕も当時そうだったのですが、

この職種のプロフェッショナルとなって定年を迎えるのか?

異動希望を出して、新しい部署でチャレンジするのか?

非常に悩みました。

引退後30年間の生活を、ずっと同じ仕事を貫いていくのか…

「オフィスでの経験」という意味では同期より遅れた状態で、違った領域に挑戦してみるのか…

やはりラグビーでの活躍を期待されて入社してきた選手たちが

通信の仕事にモチベーションを高く持って取り組むのは、なかなか難しいと思います。

所詮サラリーマンの仕事は飯を食うための労働なので、

モチベーションややりがいは不要という意見ももありますが。

とはいえ、与えられた仕事の中に面白味を見つける選手だっていると思いますが、

中にはそりゃ不安になる選手もいますよね。

ここで、僕の周りの仲間が実践している、引退後の働き方について挙げてみます。

①社内で活躍するケース

明治大学・NTTComと僕の同期でWTBだった

河津周平

という男がいるんですが

(足速かったな~)

河津周平
https://www.ntt.com/rugby/interviews/focus/kawazu.html

彼は引退してから

自ら法人営業の職を希望して異動していきました。

多くの選手が、引退後も同じ仕事を続けるのに対して、

彼のようなケースは稀です。

NTT Comの法人営業って、売るものが無形の「ソリューション」なので

すごく難しいんですよね。

ネットワークやサーバー、保守周りの知識も必要だし、

様々なサービスを組み合わせて、納品まで時間もかかりますから。

彼は今では営業表彰なんかを受賞しているようです。

 ※この時選手から聞きました。

こういう選手もいるんですよね。

現役選手のお手本になる一つの例だと思います。

②自分で事業を始めるケース

彼もたまたまNTTComの同じ年ですが、

言わずもがな、君島良夫。

https://twitter.com/JekOfficial/status/1317280160844935168

NTTComを離れたあとはオーストラリアとアメリカでプレー。

戻ってきて日野自動車でプレー。

そして引退後はラグビーのキッキングコーチという事業を始め

日本におけるその道のパイオニアとなりました。

自分が得意な事 × 自分がやりたいこと × 人の役に立つこと

を見つけた好事例だと思います。

リスクを取ってこそ勝ち取ったポジション。

③転職するケース

ラグビーワールドカップの業務で出会ったのが

新井慶史くん。

彼は神戸製鋼で活躍した元トップリーガー。

引退後は神戸製鋼関連のスタジアム運営会社に勤めていましたが、

ワールドカップの業務に携わりたいと、

神戸を離れて転職を決めました。

彼に関する記事があります ↓↓

ラグビーW杯 盛り上がり支える“影の仕事師”たち

https://www3.nhk.or.jp/news/html/20191017/k10012135491000.html

④投資して生きていくケース

大きな収入を得ているプロ選手なら、

株や不動産に投資して、そこから得られる利益で生きていくケースもあるのではないでしょうか。

当時一緒にプレーした南アフリカから来たJP・ネルは

日本でプレーしている間にナミビアの土地を買って

引退後は不動産収入を得ていると聞きました。

(ちょっと本人確認取っていないので、不明確な部分はありますが…)

JPネル
https://www.ntt.com/rugby/interviews/focus/nel.html

いま4つのケースを例として挙げてみましたが、

現役時代の僕は本当に視野が狭くて、情報が足りなくて、

①社内で活躍するケース

しか見えていませんでした。

最終的にそこに落ち着くでもぜんぜん良いんですが、

色んな可能性を探ってみることってすごく勉強になるし、

今の自分の仕事の見方もよい意味で変わってくると思います。

そうした将来について

現役の間は引退後のことは考えなくていい!

ではなく、

いろんな人に会ったり、いろんな情報に触れたりと、

現役の頃から時間をかけてじっくり考えるべきです。

そんなんで競技のパフォーマンスは落ちませんし。

また、そうしたことを教えてあげられる環境があるといいですね。

そうすることで、より日本のスポーツが豊かになっていくと思います。

そんな事の何か力になれないかなぁと

頭を悩ませる日々です。

セミナーの様子
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