NTTCom のラグビー選手 兼 人事・人材育成担当
から
広告代理店参加のデジタルエージェンシー
という全くのキャリアチェンジを図った旨は
前回の記事でご紹介した通りです。
2015年9月。
入社して2ヶ月が経った頃ですが、
幸運にもこんな案件が私の元にやってきました。
ラグビーワールドカップ2015をSNSで盛り上げる
五郎丸ブームが起きた、あの大会です。
なぜ私がこの案件を担当できたのか経緯を説明しますと…
- 2019年に日本で開催されるラグビーワールドカップに向けて、2015年大会を全力で盛り上げなければならない。
- スポーツイベントの盛り上げにはSNSの活用が必要不可欠。
- 電通アイソバーはSNSのマーケティングに強く、多くの実績がある。
ということで、まずはこの案件が会社に降りてきました。
そして社内で、
ラグビーと言えば、柏原がいるじゃないか。
となったわけです。
むしろ、私の他にラグビーを知る人間が社内にいませんでした…(笑)
そんな私の所属がソーシャルメディアマーケティング部だったということもあり、
この案件をメインで担当することとなりました。
これは、一見「ラッキー」な結果であったかもしれませんが、
こうした要因も大きかったと思います。
- ラグビーの案件をやりたいと社内で言い続けていたこと。
- 目の前の仕事に一生懸命取り組んでいたこと。
①について。
まず、社内の人と飲みに行ったり、上司との面談だったり、色んな場で
「自分はラグビーをやってきたし、チャンスがあれば仕事として関わりたい」
という話をしてきました。
チャンスが来た時に
「ラグビーと言えば、柏原がやりたがっていたな」
と思い出してもらうためです。
②について。
まずは与えられたミッションを達成すべく、必死に取り組みました。
入社した当時はスポーツの仕事など担当させてもらえるはずもなく、
ゲームやドリンク、家電など、様々なクライアントさんを担当しました。
そこに取り組む姿勢だったり、
チームワークだったりを通じて、
「ある程度信頼して仕事を任せられるヤツ」
として部長や同僚に認識してもらったことも要因だと思っています。
(完全なる個人的な推測でしかありませんが…)
これが無ければ、
「ラグビー案件をやりたいと言っている自己中なヤツ」
で終わっていたのではないでしょうか。
ラグビーでも、タックルやジャッカルなどで体を張って闘うことが、もっともチームメイトの信頼を得る手段だと思います。
この会社では未経験からの挑戦だったので、
部署のメンバーから信頼を得られるように、必死に働き、
たくさんのコミュニケーションを取りました。
いざ実践
本プロジェクトのメンバーはこんな4名でした。
- 総合プロデュース:部長(スポーツ全般大好き)
- プランナー1:SNSマーケのプロ。女性のAさん(ラグビーをほとんど知らない)
- プランナー2:わたくし柏原
- 広告運用:広告運用のプロ。女性のBさん(ラグビーをほとんど知らない)
ラグビーをよく知らない女性メンバー2名
がいたことが、チームがうまく機能した要因となります。
この2人のおかげで、
当時の日本の全人口のほぼ大半を占める「ラグビー興味なし」の人たちに寄り添ったマーケティングができました。
逆に私の役割は、ラグビーコアファンの熱を最大化させることでした。
ラグビーファンしか注目していない大会をどう盛り上げるか…。
SNSマーケは一見、気軽で楽しそうな仕事に見えますが、
綿密な計画や戦略が必要です。
本案件においても、開幕前に様々な準備をしていました。
ガイドライン、コンセプト、運用方針、夜間対応、スケジュール、広告配信計画など…。
大会が開幕してみると、みなさんご存知のとおり
日本代表が大躍進。
本プロジェクトは
スポーツイベントにおけるSNSを活用したリアルタイムマーケティング
の事例として会社のHPにも掲載される成果を残すことができました。
- 今起きていることを、今伝える。
- トレンドのハッシュタグを活用した露出拡大
- 適切なタイミングでの広告配信
ポイントはこんなところです。
同時に我々が2015年大会を通じてすごいなと思ったのは、
グルーバルチームが運用するSNSの圧倒的クオリティの高さ
です。
このチームとは全く接点がありませんでしたので、ただただ感心しながら、配信されるものを眺めていました。
これって、どんな体制で、どうやって運用しているんだろう…。
チームでそんな議論をしつつも、
彼らのウェブコンテンツ、SNSコンテンツをまとめて資料化しておきました。
売上とは関係のない、企業研究のような作業でしたが、
これものちに非常に役に立つことになります。
ラグビーワールドカップ2015が閉幕した2015年11月以降、
また半年ほどは
教育、アパレル、ドリンク関係の案件を担当していく事となります。
そうした業務をしながらも、引き続き社内では
「チャンスがあればスポーツの案件を担当したい」
ということを言い続けてきました。
すると2016年の夏。
リオデジャネイロオリンピック・パラリンピック
関係の案件を担当するチャンスが回ってきました。
この案件を通じて、
「SNS × スポーツ」で実績のある人間として
競合コンペのメンバーにアサインされることとなったのです。
続く