思い切って独立を決断した理由

こんにちは。柏原元です。

4月30日で、務めていた電通アイソバー株式会社を退職しまして

5月1日から「株式会社アライン」という法人を立ち上げて

独立して活動していくこととしました。

■ SNS活用のコンサルティング

■ アスリートのセカンドキャリア支援

を主な事業の軸として取り組んでいきます。

振り返ってみると、僕は学生時代は超安定思考で、

大企業に入るか公務員にならないと、なんて思っていましたし

(実際、NTTに入社しました)

社会人になってからも、

25歳までには結婚して、家は一軒家を買おう。

課長くらいにはなりたいな。

そして老後は退職金をたくさん貰ってのんびり暮らそう。

そのためにはコツコツ貯金もしておかないとな。

なんてことを考える、波風起こさない安定を重んじる性格でした。

そんな僕が、NTTから転職して、いよいよ独立をすることになりました。

ほんの5年前はこんなキャリアは全く頭にありませんでした。

ということで今日ご紹介するのは、

思い切って起業しようと決断した6つの理由について。

ヤマハに挑み敗れた頃の僕です(右端)

1.SNS業務の経験

NTTで人事や総務といった仕事を担当した僕ですが、

転職先の「電通アイソバー」、すぐに出向した「電通」では

在籍した6年間はずっとSNSの戦略作り・代行運用に関わる仕事をしてきました。

飲料、ゲーム、家電、アパレルなど

様々なクライアントを担当させてもらいましたが、

自分にとって最も大きな転機となったのは

「ラグビーワールドカップ2019」の仕事です。

本当に良いチーム、メンバーに恵まれ、大きな実績を作ることができました。

https://twitter.com/milnii_san/status/1187571490541096960

これをきっかけに

わたし個人に対する講演や取材の依頼もいただくようになったのですが

そんな活動の中、

SNSの活用方法が分からない。

満足のいく効果が出ずに悩んでいる。

といった声を多く聞きました。

しかし、もちろんお財布事情は様々。

ある程度の予算がないと会社として案件化できません。

自分が所属する電通としての案件はもちろんですが

それ以外にもより広く、

こうした人・企業に自分のスキルを役立てられないか

と思ったのが起業を決めた要因の一つです。

2.引退後の自分の経験

最初にも書いた通り、

僕はそもそも就職先にNTTを選ぶような

安定志向の人間でした。

それが社会人ラグビーを引退したあと

それまでできなかった事への好奇心がむくむくと膨れ上がり

興味があることには未知の領域であっても

どんどん足を踏み入れるようになりました。

引退した後に自分の目標を見直し、

「スポーツを見る人を増やしたい」

「あわよくばラグビーに関わりたい」

という目標を設定。

会社勤めを続けながら学校に通って、スポーツを軸にしたマーケティングを1年間勉強しました。

そしてNTTでは目標が実現できないと判断して転職、

転職した先でしばらく働いていたのち当初の目標に辿り着き

最もやりたかった仕事「ラグビーのファンを増やす」ことに

大きく貢献できた。

そこには得たものもあれば、失ったものも多くありました。

良いことばかりではありません。

それでも、トップリーグを社員としてプレーして、

選手引退後に転職したというOBは多くありません。

こうして僕が経験したことや考えたことを

かつての自分のように、キャリアに悩むアスリートたちのために

役に立てていきたいと思うようになりました。

そういった想いをブログやYouTubeで発信してみたところ意外と反響も大きく、

こうした自分の経験は価値があるんじゃないか

仕事の合間レベルじゃなくて、きちんとコミットして向き合いたい

そんなことを考えるようになりました。

3.趣味のラグビーチームでの経験

毎週土曜日に趣味のラグビーを楽しんでいます。

河川敷でのんびり楽しむラグビーです。

ここ何年かは練習に集まる人数が10人に満たないなんてことはザラで

もっとたくさん集まれば楽しい練習ができるのに…

という慢性的な悩みを抱えていました。

また試合が近くなると

出場メンバーが足りないということで

普段は顔を見せない部員たちへの出場依頼に奔走していました。

もうそんなの嫌だ!

ということで改革に動き出したのが2020年初頭。

チームのSNS運用を見直し、「スポーツやろうよ」にも登録しました。

とにかくこのチームの良いところを外に伝えようと、奮闘しました。

その後はラグビーワールドカップの効果もあって部員が急増。

選手だけではなくマネージャーも増えました。

SNSからたくさんの入部希望のDMが届いたんです。

この成果は

デジタルを使ってそうした人たちとの接点を作り出した・マッチングした

ということだ思っています。

ラグビーを始めたいと思っている人がプレー環境を探しているときに、

僕たちが検索でヒットする必要がありますよね。

ちょうど僕がキャプテンだったので、チームの理念や体制なんかも作り直し

信頼できるメンバーにサポートしてもらいながら

どういうチームでありたいか

というみんなで作るチーム像も設定しました。

こうしたチームづくりを通じて

SNS含めたデジタルの大切さを痛感しましたし

自分がリードして物事を進めることの面白さも存分に味わうことができました。

こうやれば組織って変わるんだと、成功体験を通じて勉強できた形です。

4.副業では取り組めなかった

SNSマーケティングの仕事は

会社での自分の業務と丸かぶりしてしまうので副業では取り組めませんでした。

また会社での本業が忙しいので

その合間での取り組みということだと、どうしても十分な時間を確保できませんでした。

しっかりコミットして自分のやりたい事業を行なっていくために

独立することを決めました。

5.初期投資がいらない事業だった

僕が取り組む事業はコンサルティングがメインですので

幸いなことに初期投資がミニマムですみました。

自宅で仕事ができるのでオフィスを借りる必要がありませんし

飲食業ではないので店舗や機材を揃える必要もありません。

製造業ではないので材料費なんかも発生しませんし、

何かシステムを開発する必要もありませんでした。

(今後必要に応じて投資していきます)

最初にかかったのは、法人登記にかかる20万円ちょっと、新しいパソコン17万円、ホームページや印鑑制作で10万円、あとは資本金です。

仮に失敗しても多大な借金を背負うこともないと考えると

思い切って決断することができました。

6.好奇心

なんといっても最後はこれです。

自分で事業をやることで、なんでも自分が決めていくことができますし

今後も取り組んでいくことを自由に広げたり、縮めたりできます。

(なんでも自由かと言えば言い過ぎですが)

これからの経験によっては、10年後はまた違った事業を行なっていることも十分考えられます。

経営者としての苦労も経験できるだろうし、

電通の看板を外した一人の人間として社会に出ることから

多くの学びも得られるでしょう。

これまでのように会社が定めた勤務時間からも自由になります。

何より、こうした経歴って絶対に面白いと思いましたし

人に語れると思いました。

独立しないで会社に残っていたなら

「あの時独立していたら、今頃どんな人生だったんだろう…」

と一生悔やみながら生きていくことになるだろうし、

将来子供に夢を託すなんてこともしたくないので

思い切った決断をしてみることとしました。

読んでいただいてお分かりいただけるとおり

僕は会社が嫌で辞めたわけではありません。

やりたいことが会社員としてはできないことだったので

独立することを決めました。

NTT東日本では、社会人としての振る舞いと、働くことの基本を学びました。

NTTコミュニケーションズでは、答えのない課題から答えを見つけ出すことを学びました。

電通アイソバー・電通では、絶対に他社では扱えない業務に関わり、専門性を磨くことができました。

日々面倒を見てくださったこれまでの上司や先輩、同僚たちにも本当に感謝しています。

たくさんの方から「起業おめでとう」というメッセージをたくさんいただきました。

ありがたい限りです。

しかし事務的な法人登記の手続きを済ませただけで

まだ何も達成できていません。

これまで支えてくれ応援してくれる多くの人への期待にこたえて、

自分の経験とスキルをより広く社会に貢献していけるよう

頑張っていきたいと思います。

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